猫と生活したことがない方は、猫が感情表現の少ない生き物だと思われがちです。
しかし、一緒に暮らしてみると鳴き声やしぐさでたくさん感情を表現してくれていることに気が付きます。本記事では、猫の感情の見分け方を、人間の感情表現と比較しながら詳しく解説します。
猫と人間の感情表現の違い
人間は表情や言葉で感情を伝えますが、猫は体の動きや耳、しっぽ、鳴き声を使って感情を表現します。
一覧にしてみましたので、比較してみましょう。
感情 | 人間の表現 | 猫の表現 |
---|---|---|
喜び | 笑顔、明るい声 | ゴロゴロ喉を鳴らす、ゆっくりまばたき |
怒り | 眉をひそめる、大声を出す | 耳を後ろに倒す、しっぽを膨らませる |
不安 | 落ち着きがない、ため息 | 体を小さくする、耳を横に向ける |
愛情 | ハグ、手を握るなどスキンシップ | スリスリする、毛づくろいをしてあげる |
驚き | 目を見開く、息をのむ | 目を大きく開く、ピタッと動きを止める |
人間の表現はもちろんわかりやすいですが、猫の感情表現はこうしてみると、しっかりと観察しないと分かってあげられないところがあると気が付きます。
感情別の猫のしぐさと意味
① 喜び・リラックスしているとき
- しっぽをゆっくり振る → 機嫌が良い。
- ゴロゴロ喉を鳴らす → 飼い主への安心感や甘えのサイン。
- 目を細めてゆっくりまばたき → 「信頼しているよ」という合図。
② 怒っているとき
- 耳を後ろに倒す → 威嚇や警戒。
- しっぽを大きく膨らませる → 攻撃的になっている。
- 低く唸る・シャーッと鳴く → 「これ以上近づかないで!」
③ 不安や怖がっているとき
- 体を小さく丸める → 「身を隠したい」という気持ち。
- 耳を横に向ける → 環境の変化に戸惑っている。
- しっぽを足の間に挟む → 怖がっている証拠。
④ 愛情を表現するとき
- スリスリする → 「大好き!」マーキングの意味も含む。
- 毛づくろいをする → 信頼の証。
- 飼い主のそばで寝る → 「安心しているよ」
⑤ 驚いたとき
- 目を見開き、耳を立てる → 急な音や出来事に反応。
- ピタッと動きを止める → 状況を確認中。
猫と人間の感情の共通点
猫のしぐさを人間の行動と比べると、意外な共通点が見えてきます。
- 猫がゆっくりまばたきする = 人間が微笑む
- 猫がスリスリする = 人間がハグする
- 猫が唸る・シャーッと威嚇する = 人間が怒って大声を出す
- 猫がゴロゴロ喉を鳴らす = 人間が「ありがとう」と言う
猫は人間の言葉を話せませんが、しぐさや鳴き声で感情を伝えています。人間の感情表現と対比して考えると、猫の気持ちがより身近に感じ、愛おしさが倍増しますね。
猫の感情を理解するメリット
- ストレスを軽減できる → 猫の気持ちを理解することで、適切なケアができる。
- 信頼関係が深まる → 猫のしぐさに応じた対応をすることで、愛猫との絆が強くなる。
- 問題行動を予防できる → 怒りや不安のサインを早めにキャッチし、トラブルを防ぐ。
要求を理解すること、脅威から守ってくれること、これらを叶えてくれる対象は猫に限らず人間も大好きになります。猫との信頼関係を築くうえで一番大事なことはどれだけ愛猫の要求を理解し、応えられるかだと長年猫と暮らしてきた私は感じています。
のどをゴロゴロ鳴らすのは嬉しいときだけじゃない!
猫がのどを鳴らす理由は、安心や嬉しいだけでなく、病気や怪我をしているときも鳴らします。これは、母猫のように自分を守ってくれる存在を求めているという説や、ゴロゴロの振動が怪我や病気を治癒するという説があります。他にもかまってほしい、ご飯が欲しいなどの要求があるときものどを鳴らすことがあります。
まとめ
今回はシニア猫限定ではなく、愛猫とよりよく過ごすための感情表現のお話でした。猫は人間のように言葉ではなく、しぐさやしっぽの動き、耳の向きなどで感情を伝えています。人間の感情表現と照らし合わせることで、猫の気持ちをより深く理解できるようになります。愛猫のサインを見逃さず、より良い関係を築いていきましょう!
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