猫の視力が悪くなった?シニア猫の目の病気と予防・ケア方法

猫の健康



年を重ねるごとに、愛猫の動きがゆっくりになったり、慎重になったりしているのを感じることはありませんか? もしかすると、それは視力の衰えが影響しているのかもしれません。

人間も加齢とともに目がかすんだり、白内障になったりしますが、猫の場合はどうなのでしょう? 今回は、「シニア猫の視力の変化」について、人間との違いも交えながらお話しします。大切な愛猫が、これからも安心して暮らせるように、一緒に考えていきましょう。


猫の目ってどんな仕組み? 人間と比べてみよう

■ 暗闇の中でもよく見える!

猫は夜行性の動物なので、暗い場所でもしっかりと物を見ることができます。人間と比べて約6倍の光を取り込めるといわれており、薄暗い部屋でもスムーズに動けるのはこのためです。

■ 実はあまり遠くは見えていない?

猫の視力は0.1〜0.3程度。人間でいうと近視にあたり、眼鏡がないと生活に困る視力ですね

猫が焦点を合わせやすいのは30cm〜2mほどと言われています。反対に25cmより近くは焦点を合わせられないため、人間の近視とは少し違った見え方をしているようですね。
ただし、猫は人間と違って動くものを捉える能力に長けています。動体視力は人間の4〜5倍という調査結果も!

■ 老眼にはならない?

人間は加齢とともに老眼になり、近くのものが見えにくくなりますよね。でも、猫はそもそも近くを見ることに特化した目を持っているので老眼にはなりません。
日々、老眼の訪れに怯え続けているアラフォーの私としては羨ましい限りです・・・

■ 白内障は少ないけれど、別のリスクがある

人間は加齢とともにほとんどの方は白内障になりますが、猫では発生率が低めです。ただし、緑内障や網膜の病気は加齢とともに増えるため、注意が必要です。


シニア猫の視力はこう変わる!気をつけたいサイン

■ こんな行動が見られたら、視力の低下かも?

  • 夜でも平気だったのに、暗い場所を怖がるようになった
  • 物にぶつかることが増えた
  • 段差を降りるのをためらうようになった
  • 以前よりも動くものへの反応が鈍くなった
  • 目が白く濁って見える(白内障の可能性)


シニア猫に多い目の病気とそのケア

■ 白内障

  • 特徴:水晶体が白く濁る
  • 症状:視界がぼやける、目が白っぽく見える
  • 加齢変化のため、予防が難しい・・・

■ 緑内障

  • 特徴:眼圧が上がり、視神経がダメージを受ける
  • 症状:目が赤くなる、痛がる、瞳孔が開いたまま
  • 対策:点眼薬で眼圧を下げる、早期発見がカギ

人間の場合、白内障は水晶体再建術と言って濁った水晶体除去して眼内レンズを挿入します。緑内障でも眼圧を下げる目薬や手術があります。
人間の白内障や緑内障の手術は、局所麻酔(意識のある状態での手術)ができますが、猫の手術は全身麻酔。そうなると、シニア猫の身体への負担が心配になりますよね。
飼い主にできることはないのか・・・と絶望しないでください。
症状が出たあとでも、あなたの大切な愛猫を守ることができます。


シニア猫の視力を守るためにできること

① 定期的に目をチェックする

毎日一緒にいると気づきにくいですが、目の濁りや赤み、目ヤニが増えていないかを意識して観察しましょう。

毎日、可愛い顔を見つめていると思いますが、目線が合わない、瞳孔が閉じたり開いたりの変化がないなど小さな変化に気がつけるように、今から意識して観察してみましょう。

② 生活環境を整える

  • 家具の配置を変えない(猫は記憶力が優れているため、目が見えなくても歩ける)
  • 床に物を置かない(つまずきを防ぐ)
  • 明るさを調整する(夜間は小さなライトをつけると安心)

シニア猫との生活において、環境を整えることはとても大切なことです。
加齢変化で見えにくくなる前に住み慣れた環境を作ってあげることで、愛猫が安心して生活できるようになります。
また、飼い主のみなさんも、行動が限定されるシニア猫さんのお気に入りの場所がわかると様子を見るのに、あちこち探さなくてよくなりますね。ちなみに我が家のシニア猫たちは、まだ視力に問題はありませんが、もともと前足が少し不自由な子がいるので、高いキャットタワーは昔から置かないようにしています。落ちたときの衝撃を少しでも軽減するためです。

愛猫がゆっくり安心して過ごせる場所を早速作ってみましょう!!

 

③ 食事やサプリメントでケアする

  • ルテイン(網膜の健康維持に役立つ)
  • DHA・EPA(目の機能をサポートする)
  • タウリン(猫にとって必須の栄養素)

他にも太りすぎることで動きが鈍くなるため、体重管理もしてあげることで視力低下後の生活もより良く過ごせます。

 



 


まとめ:シニア猫の視力低下と上手に付き合おう

視力が落ちても、猫は記憶力やヒゲ、聴覚を頼りに問題なく生活できます。見えなくなることをかわいそうを哀れまず、飼い主さんのサポートでこれからもより安心して暮らせるでしょう。

目の健康を守るために、定期的なチェックと生活環境の工夫を心がけて、大切な愛猫と楽しい毎日を過ごしてくださいね🐱💖

 

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